題名のない文章たち

日記のような、そうでないような、そんなただの文章のあつまり

2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

幸せ

一緒に不幸になってもいいと思える人が、隣で眠っていて、私は寝息を聞きながら本を読んでいる。少し前にご飯が炊けた。お味噌汁もできている。ああ、なんて幸せなんだろう。こんな幸せな時間が永遠に続けばいいのに。続けばいいのに。

かっぱへの手紙

この時期本屋へ行くと必ず読書感想文コンクールのための課題図書が並んでいるのを目にする。それを見るといつも小学生の頃のことを少し思い出す。 小学校に入学し、しばらくたって図書館の貸し出しカードをもらい本の借り方を教えてもらってから夏休みまでの…

夜に

夜に寝つけないときがよくある。 悲しいことがあったとき、苦しいことがあったとき。ただ、ただ生きているのがしんどいとき。そして、特に何も理由がないとき。 寝付けない時はどうやっても眠れない。 そして、よく考える。 どうして私は今ここで生きている…

物書き

文章を書いて生きていきたいと言うと必ず止められる。そんな者になれるのはほんの一握りの人間だけだと。儲からないからやめておきなさいと。実際に文章を書いて生きている人にさえそう言われる。私は聞きたい。では、なぜあなたは儲からないのに生きていく…

お金

本を買うためだったら、お金は湯水のように使おうと本屋で今大変話題になってる本を立ち読みしながらふと思う。私の持つお金は本を買うためにあるのだと。

いい人

改札の前で車椅子に乗った女性がずっと待たされていた。落し物を受け取りに来たであろうまた別の女性は持ち主であることを証明するための書類をずっと荷物の中からだらだらともたもたと探している。駅員はジレったそうにその落とし主を眺めていた。車椅子に…