題名のない文章たち

日記のような、そうでないような、そんなただの文章のあつまり

星野源『子供』

最近やたらと流行っている星野源。今20代を少し過ぎた私が10代半ばから曲を聞いていて知っているので今の人気具合が少し不思議。

例えて言うならば、中学生の頃は一緒に教室の隅でこそこそ内緒話をしたり周りが分からないようなマニアックな話をしてクスクス笑っていた友達が、高校に上がったとたん見た目も明るくなってクラスの中心人物になり、周りにたくさん人がいるようになったのを、遠くから眺めているようなそんな感じである。

それはさておき、

私の好きな曲がある。それはアルバム「ばかのうた」に収録されている『子供』という曲だ。

子供

子供

ばかのうた

 

短く静かな曲ながら、私の思う幸せはこれだというものが詰まっている。

少し歌詞を引用してみる。

朝起きて 目を開けて 隣に君が

腹へって 冷蔵庫 開けて二人は

ぼんやりとチューするの

朝起きて隣に「君」がいること。いつもの通りの日常の中に「君」が一緒にいること。そしてそれがとても幸せであること。

聞いているとそれらがなんとなく分かって、切なく、もどかしくなる。

ああ、私の隣にも「君」がいたらいいのに。夜寝る時、朝目覚めた時、休日、隣に「君」がいたなら。そういう甘酸っぱいもやもやで心がいっぱいになる、そんな曲である。

『恋』や『SUN』だけじゃない、星野源をなんとなくもっといろんな人に知ってもらいたいなんて思いながら、テレビの中で歌う彼を見ている。