題名のない文章たち

日記のような、そうでないような、そんなただの文章のあつまり

さみしさ

一人暮らしをするようになって、三ヶ月か半年に一回七時間程度しか会えなかったのが、二週間に一度ほど会えるようになった。

いろんな場所に出かけられるようになった。一緒に買い物に行き、一緒に料理をして、一緒に寝る。そんな当たり前の日常を過ごせるようになった。

たくさん会えるようになって会えないさみしさは少なくなった。

それなのに、別れの時は今生の別れのようなさみしさと悲しさに押しつぶされそうになる。またすぐ会えると分かっているのに。

会える回数が増える分、さよならの数も増えるのだ。別れてさみしいと感じる回数も増えるのだ。

さみしい、また会いたい。そう思いながら、帰っていく後ろ姿を見えなくなるまで眺めていた。